もうひとつの「DOOR」

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□ くちなしの墓 第二部 □

くちなしの墓 20

◇     ◇     ◇     ◇


 
 銭湯が開く時間を待って、一番客として風呂を浴び、髭をそって身奇麗にしてきた壮太は、正座をして文机に向かっていた。
 
今まで一度も使ったことのなかった便箋と封筒を出し、まずは、鉄工所への辞表を書いた。
書き上げると、もう一通、この部屋の大家へ短い手紙を書き、今月と来月の2ヶ月分の家賃と部屋の鍵を入れて封をした。

午前中のわずかな時間にしか日が当たらない部屋の中は、がらんとしていた。
もともと文机くらいしか置いていないのだから変わりはないはずなのだが。

特に何の感慨もなく、壮太は黄ばんだ畳を眺めた。
もう、何の感情も無くなっているのかも知れない。


辰已の車からアパートの近くで降ろされた時にはもう、東の空が白々と明けてきていた。
いつの間にか雨は上がり、湿った空気だけが残されている。

部屋に入り、和室の真ん中まで来た壮太は崩れるように座り込んだ。
そのまま、じっと動かず、正座したままでまだ暗い室内の闇を睨み続ける。

やがて、外では雀の声が賑やかさを増し、太陽が顔を出したのか、部屋の中にも光が入ってきた。

壮太はのっそりと立ち上がり、引越しの時に持ってきた大きなバッグに、最低限の着替えと、何冊かの本を詰め込んだ。

あの煎餅缶の中からは、通帳や印鑑などを取り出してひとまとめにしてそれもバッグに放り込むと、あとの残った雑多なものは、ゴミ袋に詰めた。
例の飛び出しナイフもしばし悩んだ挙句にバッグの奥へ押し込み、、台所や洗面所のわずかな生活用品はゴミへ投げ込んだ。

そして、押入れの中に残った布団や本は、全て部屋の片隅に出した。

引っ越してきた時もたいした荷物は無かったのだから、造作も無いことだった。

一睡もしていないというのに、妙に頭も体もふわふわと軽い。
いや、全てが麻痺しているかのようだ。

壮太は、荷物を肩に背負うと、部屋を出た。

まず、アパートの大家の自宅のポストに、先程の手紙を投げ込んだ。

そして向かった先は、「てつ」だった。

店の前に立つと、壮太は大きく息を吸い込んだ。
もう、どこにも引き返すことはできないのだ。
自分に言い聞かせ、思い切って引き戸を開ける。鍵は開いていた。

すぐにおかみさんが奥から飛び出してきた。
部屋着のまま髪も無造作にまとめられただけの姿で、その顔には疲労がにじみ出ている。
壮太は、おかみさんの心配を目の当たりにして、思わず目を逸した。

「壮太さん・・・! 小夜子さんは!?」

「すいません、お邪魔します。」

壮太は早口でそれだけ言うと、強引に靴を脱いで二階への階段を登った。
慌てておかみさんが下から追いかけてくる。

「ちょっと! どういうことなんだい? 小夜子さんとは会えてないのかい!?」

壮太は何も答えずに、小夜子達母子の部屋の襖を開け放った。
そこには、まるで今さっきまでハルキが寝かされていたかのように、小さな布団が敷いたままになっている。
壁の鴨居には、小夜子の割烹着がハンガーにかけられ、座卓の上には出かける前にはずしたのであろう、頭に巻いていた三角巾が無造作に置かれていた。

壮太はそれらを目に入れないようにしながら、ロッカーダンスの前へ突き進み、梶田の遺影を掴み上げて、自分のバッグの中へ入れた。
衝撃で、供えてあったくちなしの花びらが一枚、音もなく落ちた。

部屋の入口で、おかみさんがヒステリックな声で叫んでいる。

「壮太さん! 説明して頂戴! 小夜子さんはどこなの? 心当たりがあるの?」

壮太は無言のまま、遺影のそばに立ててあったハルキを抱いた小夜子の写真も、写真立てごとバッグへ放り込む。

「壮太さん!!」

壮太はすぐに踵を返し、襖のところで出口を塞ぐように立つおかみさんに正面から向き合った。

「小夜子の居場所はわかりました。
 ・・・ただ・・・しばらく帰れないかも知れません。俺はこれからそこへ行きます。
 すみませんが、他の物は処分して新しい人を雇ってください。
 ・・・本当に・・・申し訳ない。」
 
「どういうこと・・・・?」

瞬間、呆然となったおかみさんを押しのけるようにして、壮太は部屋を出て階段を駆け下りる。
ハッとなったおかみさんが、また何か叫んでいた。

店へ降りると、主人の徹夫がそこにいた。
やはり疲れの浮かんだ目を見開いて、物言いたげにこちらを凝視している。

壮太は、靴を履いてから瞬間動きを止めて主人と向き合ったが、素早く一礼した。
そして、言葉も出てこない主人をそのままに引き戸から通りへ飛び出し、逃げるようにして「てつ」を後にした。

何ブロックか走ってから、やっと壮太は立ち止まって店のほうを振り返った。
夫妻は後を追ってきていなかった。

あらためて、壮太は遠くなった「てつ」の看板に、深々と頭を下げた。


 バスに乗り、商店街へ向かいながら、壮太は昨日からの事をぼんやりと思い出していた。
 
 
 水溜まりに突っ伏すようにして、いったいどれくらい泣き続けただろうか。
涙も枯れ果て声も出せなくなると、背後に立ち続けていた辰已が、泥まみれで丸まったまま動かない壮太の腕を掴んで立たせ、車の助手席に乗せた。

辰已は、ダッシュボードからタオルを出して1枚を壮太に手渡すと、もう1枚で自分の濡れた頭やスーツを拭き始めた。

「これからどうする。」

そんなことを問いかけられても、壮太には何も答えられなかった。未来など、一つも見えない。

「小夜子とハルキの・・・亡骸に、会わせてやれないことはない。」

もう、全ての感情も感覚も失ったようになっていた壮太だったが、その言葉にはぴくりと反応した。

「ただし・・・条件がある。二人は今、組織の病院に収容されているからな。」

のろのろと、壮太は視線を上げて運転席の辰已を見た。
その視線を正面から捉えて、辰已は言った。

「お前さん、俺の下で働かないか。」

壮太は辰已の顔を呆然と見つめながら、緩慢に考えた。もう、視線を外すことさえも面倒だった。
――――― 小夜子とハルキを殺した組織で、働けって言うのか・・・?

壮太の心中を察したのか、辰已は目を逸らしながら続けた。

「まぁ、お前さんにとってはもう、組織は仇みたいなもんになっちまったからな。酷かもしれんが・・・。

 ただ、これだけは言っておかなくちゃならんのだが、小夜子とハルキは、こちらの病院に連れてきてしまった以上、返してやることはできんのだ。
 どこから工藤の事故との関連性が浮かび上がってしまうかわからんからな。
 事故の時にそのままにしておけば、二人は工藤の被害者ということになっただろう。
 だが、部下としてもやはり、少しでも二人を救える可能性があるのではないかと焦ったんだ。」
 
――――― 言い訳だ、そんなの。

壮太は鈍った頭でそう思ったが、口に出す気力は無かった。

「それからなぁ・・・現実問題として、お前さんの立場も難しくなるんだ。
 工藤が死んだことは遅かれ早かれ銀龍会にも知れてちょっとした騒ぎになるかもしれん。何かしら工藤は、銀龍会においしいネタを流していたか、またはその逆も有り得るからな。
 警察が事故死として片付けても、銀龍会では工藤の死に疑問を持つ奴が出てくる可能性もある。そんな時に、お前さんが工藤をつけ回していたことを知っている奴が現れんとも限らんだろう?
 
 あとは、一番の問題があの「居酒屋てつ」の夫婦だ。
 お前さん、あの二人に『小夜子は行方不明です』なんて言ってしらばっくれていられるか?あの店には工藤も出入りしていたんだし、工藤が死んだという事を知ったら、お前や小夜子との間に何かあったんじゃないかって事くらい、勘付くだろうよ。」
 
辰已の言葉は壮太の耳に入ってきていた。だが、言葉としての内容はわかるが、その時の壮太には意味を成さなかった。

「小夜子とハルキの遺体は、きちんと組織で供養をし、荼毘に付す事になっている。
 だが、今のところ、俺が少し待つように指示したので、安置されている。
 ・・・しかしなぁ、組織の建物に入れるのは、組織の人間だけなんだ。それ以外の人間には、何の建物であるかすら、明かされていない。
 
 お前さんが生きていけるのは、もうあの組織の中だけなんじゃないのか。」
 
 
――――― これは、脅迫なのか? それとも・・・救いの手だろうか。
そんなことをぼんやりと考えた壮太だったが、それ以上深く考える気力は残っていなかった。

ただ、漠然と、自分の居場所はもう無くなったのだ、と感じるのが精一杯だった。




     つづく

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なんだかいきなり、ストーリー展開がスピードダウン(^^;

あと2~3話はこんな感じかと・・・。

しかし、確実に終盤へと向かっております。

もうちょっと、お付き合いください。


私事ですが、ちょっと熱が出てきてしまいました。
ブログ仲間の皆様の所への訪問をちょっとサボらせていただいてます。
ごめんなさい・・・。
ちょっと体を冷やしてしまったせいだと思うので、すぐに元気になってまた伺いますので~(^^)
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Date:2011/11/27
Trackback:0
Comment:17
Thema:オリジナル小説
Janre:小説・文学

Comment

* No Title

おぉ、お体きついときにUPありがとうございます。

ってことは、小夜子とハル坊は病院に収容されたときはまだ息があったのでしょうか。あぁ・・・

くちなしの花びらと共に、壮太の心も落ちているのでしょうか。あぁ・・・

大切な人がいなくなり、自分の居場所がなくなるという感情。あぁ・・・

見守らせてください・・・

秋沙さんの熱がすぐに下がりますように。
ご自愛くださいね^^
2011/11/27 【けい】 URL #- 

* 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/11/27 【】  # 

* No Title

うーむ。
辰巳さん、そう出ましたか。
たしかに今の壮太にしてみたら「もう自分の居場所はない」と思ってしまうのも無理ないかも…。もう一度小夜子やハル坊の姿を見たいだろうしねぇ。いや、見るのかえって辛いだろうか?

あと、お気の毒なのは「てつ」夫婦。
とくにおかみさんは凄く心配してたでしょうから。。。
理由もわからずに消えてしまった小夜子。
しばらくは忘れられないでしょうねぇ (T_T)

秋沙さん、お風邪でしょうか。
たくさん寝て、たくさん栄養とって、ゆっくり休まれてくださいね ^^
早く元気になられますように。
2011/11/27 【西幻響子】 URL #U8GV5vt2 [編集] 

* No Title

今回のお話は、さらに心にしみじみ悲しみが積もるような感じで・・・。
小夜子の部屋を見る壮太。何とも、辛いですね。
そこに、そのままハルキが寝ていてほしかったです(;_;)

ああ、もう、何もかも失くして。なんて悲しい男。

そしていま、この瞬間、「エレジー」を思い浮かべて、マジで泣きそうになりましたよ。
ああもう。なんてこった。

このあと、辰巳にやんわりと引き込まれるんですね。
たしかに、壮太には他に選択肢がないかもしれません。
私が壮太だったら、半分自暴自棄になって、OEAに入ったでしょうね。

何年たっても坂木がOEAに心を委ねなかった理由が、ここにあったんだと納得させられました。
もう、・・なんていうか、幸せになってほしいなあ、この男。
何とかなりませんかねえ、秋沙さん。

秋沙さん、体調が悪いんですね。
どうぞ、ゆっくり休んでくださいね。
コメ返とか気にせず。
で、早く元気になって、この続きを・・・・。(そこか!)
2011/11/27 【lime】 URL #GCA3nAmE [編集] 

* No Title

うるうるうる。

壮太悲惨じゃあ壮太あっ(T_T)

それにしても言葉もないであります。

うむむむむ。
2011/11/27 【ポール・ブリッツ】 URL #0MyT0dLg [編集] 

* No Title

そろそろ大詰めといった感じですな。
壮太は果たしてどのようにして、組織入りを決意したのでしょうか。
続きをお待ちしておりますって、熱ですか!
どうぞ、お大事に。

2011/11/27 【ヒロハル】 URL #- 

* けいさんへ♪

ありがとうございます♪
熱も大したことにはなりませんでした~(^^)

文中では詳しく触れませんでしたが、作者としては小夜子もハルキも、病院に運んだ時にはすでに手遅れだったと・・・。

あと、up寸前に思いつきで書きたしてしまったんですが、くちなしの花びらが一枚落ちた、という部分。
よく考えたら、くちなしはツバキ科の花なので、落ちるときは花ごと全部落ちるんじゃないか・・・?とか後から思ったりして(笑)。

なんかもう、廃人みたいになっている壮太ですが、見守ってやってくださいね・・・。
2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* 西幻さんへ♪

もうほとんど、辰已の誘いは「脅迫」ですけどね(^^;

このあたりはもう、いろんな矛盾を説明するのに必死の作者です。
「てつ」の夫婦なんてこれで納得するわけがないですよねぇ。申し訳ないことをしました。(←無責任な作者)


ありがとうございます、なんとか「風邪」にまではならないですみました。代わりに、ちょっと寝過ぎました(^^;
2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* limeさんへ♪

そうなんですよねぇ・・・
私も「エレジー」を何回も思い出して、「ここまで悲惨な人生にしちゃうことなかったかなぁ」と躊躇してました。

だけどやっぱり・・・こうなりますよねぇ。
エレジーのように結末はなってしまうけれど、坂木は陽に出会えて、そして最後まで一緒にいることができて、やっとこのお話の中で味わった後悔をも乗り越えられるんじゃないかと・・・。

えぇもう、坂木は、ちっとも「OEA」のあり方に納得なんかしてませんよね。ずっと。
じゃぁなんでOEAに入ったんじゃい?と。
まぁ自暴自棄でしょうね(笑)。
あとは・・・その辺を説明できるようにするには、やっぱり誘いこむのは「一使徒」ではなくて「辰已」だろう、というのが私の結論です。

そのあたりがうまく皆様に伝わるといいのですが・・・。
ここからの1~2話がその中核になる・・・はず(^^;
2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* ポールさんへ♪

相変わらず悲惨過ぎるお話ですみません(^^;

実は、いろいろとポールさんにはツッコミを入れられるんじゃないかと、内心では戦々恐々だったんですが(笑)
あ、最終話とかでまとめて突っ込んだりしないでくださいよ?(^^;

2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* ヒロハルさんへ♪

そうですね、大詰めです。
このお話の主題は「どうして坂木がOEAに入ったか」ですものね(作者がそれを忘れていました・・・)(^^;

実はそのあたりがまだ書き上がっていないのです。
盛り込みたい小さなエピソードが多すぎてどうにもまとまらない・・・。

あ、熱は下がりました~。幸い今日は仕事も休みなのでゆっくりしてま~す。
2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* No Title

いえ、ルミノール反応とか血液型とか、いろいろツッコミたいところはあったんですが、そういうところにツッコミすぎると友達をなくす、ということを学習したので……(^^;)
2011/11/28 【ポール・ブリッツ】 URL #0MyT0dLg [編集] 

* ポールさんへ♪

あはは、キタキタ(笑)我慢してくれてたんですね、すみません(^^;

そういうの調べたら一発で他にも人がいたってわかりますねぇ。
これは純粋に疑問なんですが、例えば、特に事件性もなくて「あぁこれは飲酒運転による事故だな」と警察が判断したとしたら、そういう捜査はされるんでしょうか?
この場合、工藤にはあきらかにアルコールの反応があると思うんですが、それでもルミノールとか血液型が捜査がされる可能性ってあります?
いや、言い訳してるわけじゃなくて、ホント、そういう事疎くてわからないんですよ(笑)
だから、書いていて「これでいいのかなぁ」と。「ポールさんに突っ込まれるだろうなぁ」と覚悟していたわけでして(^^;
2011/11/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* No Title

変死体には違いないからいちおう司法解剖はされるんじゃないかな。よく知らんけど。

とにかく最近の鑑識技術はわけがわからなくてねえ。

工藤がおっしゃる通りの人物なら、その属する組を壊滅させる手段として、死んだ工藤について徹底的に不審な点がないかどうか根掘り葉掘り調べるような気もします。
2011/11/29 【ポール・ブリッツ】 URL #0MyT0dLg [編集] 

* ポールさんへ♪

ふむふむ。
交通事故死は「解剖が必要」ってならなければ「検死」のみで終わらせる場合が多いとかって話もあるけど・・・。

鑑識技術はここ数年でもどんどん進歩してるんでしょうねぇ。このお話はバブル期の日本あたりと想定してるから、今よりは遅れてるんだろうけど、そういう時代考証ってすごい微妙で難しいや(^^;

あ、一応、「工藤の尻尾は警察なんかにはつかめない」と辰已が言ってましたとおり、作者はなにげに伏線を張ったつもりです~~~(笑)(超いい加減だなぁ)
2011/11/29 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* 結局、ここまで進んでしまいました。

どこをどうあがいても、この結末は避けられなかったんだろうなぁ…というか、そうじゃないと、坂木が組織にいる理由が分からんままだから。

傷ついて、行き場を失った人間の集まりなのか。
組織の立ち上げと教育。
いろいろ模索の時代もあったんだな、と。

制裁の後の裁き。
三途の河を渡るときに、工藤は更なる制裁を受けるんだろうと、そう思わないとやってられない。
そうか、坂木にはそういう原動力があるんだね。
組織に疑問を感じても、社会悪への怒りが根底にあったんだね、と。

世界の描き方が見事です。
悲しみに彩られる悲鳴のような旋律に、憎むべき‘悪’が制裁をくだされる。
だけど、それには悲劇を覆い隠す力は残されていなかった。まだ、未成熟な組織が、巻き込まなくて良い一般人を救えなかった。
壮絶にして、壮麗な物語です。
そして、その旋律に乗せて一番辛い部分のこの世界を描き切った作者さまに敬意を表します!!
2011/12/07 【fate】 URL #- 

* fateさんへ♪

そうなんです(ToT)
こういう結末にしなければ、坂木がOEAに身を置いている理由にならなくて。

limeさんが書いている時代のOEAは、犯罪を犯してしまった子供たちを集めて育てていますが、この頃はたぶん、少し違ったのかもしれませんね。
まぁ、犯罪を犯したという部分は変わらないけれど、きっともう成人している大人で、何かの犯罪の復讐とかそういう理由で人を殺してしまったりして行き場のなくなった人たちを集めていたのかも知れないな、と私は思っています。

確かに、工藤のような奴があっけなく死んでしまうと、「地獄」の存在を信じて、きっと死後にも苦しむことになるだろう・・・と思いたくなってしまいます。
でもきっと、工藤は、小夜子を殺してしまった時にはさすがにかなり焦ったと思います。
そして、どうやってそれを隠蔽するかを考えながら車を飛ばして、ブレーキが効かなくなった。
その時にきっと、生地獄を見たと思います。自分のやってしまったことの「天罰」を意識したと思います。
いや、思いたい・・・。

あまりにも理不尽な悲劇で、書いていて辛かったです。
こんな「ヘタレ」では、ミステリー作家になんて絶対になれないなぁ、と思ってしまった次第で・・・。
敬意を持っていただくほどしっかりとは書けていませんが、そう言っていただけると救われます(ToT)ありがとうfateさん。
2011/12/07 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

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