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【ブックレビュー】 怖い本1 「東京島」

 ちょっとばかしご無沙汰いたしました。

 決して、連載が終わったので力尽きた・・とかそういうことではございません。

 連休だの祭日だの、家族が家にいるとどうにも落ち着かない上に、そういう状態になると私は決まって体調を崩すと言う・・・(^^; 
(ただのサボりとも言う)

 鼻水だらだらくしゃみ連発に始まり、おなかが調子悪かったり微熱があったりして、なかなかPCに向かえませんでした。



 そんな中、やっと一冊の本を読み終えました。
なかなか時間がなくて、2週間くらいかかったかなぁ。(いや、携帯ゲームばかりやってるからなんですが)


これからはちょこちょこ、気に入った本のレビューも書いてみようかな、と思うので、一応「怖い本1」とナンバリングしてみました。
ちゃんと「2」を書くかどうかは未定です(^^;

私はちっとも読書家ではないので、たまに読む本はかなりミーハーです。



今回の「東京島」も、女優の木村多江さんが主演で映画化と聞いて、なんとなく読んでみたわけです。

【あらすじ】
これほど男に焦がれられた女がいただろうか。
クルーザーで夫・隆と世界一周旅行に旅立った清子。だが出発からわずか3日目に嵐に遭い、数日間漂流した後に2人が漂着したのは、どことも知れぬ無人島だった。
それから間もなく、与那国島での過酷な労働に耐えかね、島からの脱出を図った23人のフリーターたちが途中で台風に遭い、島に漂着。更には日本への密航途中で金銭トラブルに発展した11人の中国人たちが島に置きざりにされる。
無人島に流れ着いた男たちと1人の女。
いつしか「トウキョウ」と呼ばれるようになった島で、唯一の女である清子は性を武器に逞しく生き抜いていくが…。
(ウィキペディアより)







いや、何が怖いってですねぇ、「女」って怖いって思わされるんです。

もし、こうやって自分が無人島に流れ着いて、その中でたった一人の女だったら・・・
やっぱり私もこうなるのかなぁ、と。
自分の中の「女」が怖くなるんです。
美しく貞淑な妻だったはずの清子が、本能と生命欲(生命力じゃなくて生命欲)むき出しになっていく姿は、なんか背筋が凍る思いでした。

男たちがどいつもこいつも愚かなんです。哀しいくらい。
文明にどっぷり漬かって生きていると、文明のないところへ放り出されたらこんなふうになっちまうのか、と。
そしてもちろん、清子も愚かさ丸出しです。
「女」が自分ひとりだけということの意味。
全ての男が自分を欲しがる、ということへの狂おしいくらいの優越感。
そして、自分だけでも生き延びてやろうとする身勝手さ。

でも、わかるんです。すごくわかるんです。
絶対に私も、この立場になったらこういうふうに考え、こういうふうに行動するんだろうと思わされる。

ネタばれになってしまうので、これ以上のことは言えませんが・・・


なんというか、読み終わったときには、人類創生のドラマを見たような、奇妙な感動と、同時に空虚感も覚えました。

私は、まるっきりサバイバル能力はありませんし、無人島なんかにいったら真っ先に気が狂うか死んじゃうだろうと今まで思っていましたが、男性がいれば、やっぱり結構生き抜いちゃうかも・・・なんて思ったりしました(笑)。
私、本能のままに行動するのは得意ですから(^^;


映画、どうしようかなぁ・・・。
木村多江さんは大好きだし、こんな汚れ役をやるところはぜひとも見てみたいんですが・・・
ストーリーがどうなっちゃうのかがちょっと心配です。


あ、私は思い切り女性の立場での感想しかもてなかったので、男性のご感想も聞いてみたいです。


↓以下、ネタばれを含む感想を、追記に。


 ↑のレビューにも書きましたが、読後に思ったのは、これは「人類の歴史なんだ・・・」ということ。

このことは、この島に流れ着いた日本人たちが島を「トウキョウ」と呼ぶのに反して、中国人たち(ホンコンと呼ばれている)が、「卵」と島を呼んでいることに現れているのではないかと。

最終的に、島に残るもの、脱出に成功するものとにわかれるのだけれど、そこには勝者も敗者もない。
脱出したものは、それなりの成功を収めて強くたくましく文明社会で生きていくし、島に残った者たちも子孫繁栄につとめて生きていく。

この、島に残った人たちが、強烈に印象に残りました。

島からの脱出への絶望から狂気に陥りながら、とうとう、「島を出て行くべきではない。ここで生きていくべきだ。敵(島へ外部から来るもの)を排除し、脱出を企てるものを殲滅する。」という結論を出して一致団結する。

ストーリーの終盤で漂着したフィリピン人の女性たちの中でも脱出の計画からはずされたものたちと、残された男たちは、子孫を増やし、子供たちに教育を施しながら暮らしている。

子供たちに、自分たちの歴史を教えるシーンがあるのですが、まさにこれは、人類ってこういうものなんじゃないかと鬼気迫るものがありました。

歴史の歪曲。

自分たちの行動の美化と正当化。
出て行った者たちを悪とし、(なぜか清子だけは拉致されて行ったということになっている。たぶん・・・残された子供の親だから、悪にすることができないんだろう。)

現在、私たちが知っている人類の歴史も、どこまでが真実で、どこからが伝説なのか、定かではなくなっている部分もまだまだあると思う。
特に、一つの宗教によって国が成り立っているようなところでは、特にそういう「伝説」や「正当化と美化による歴史の歪曲」がまかり通っているんじゃないかと・・・。

いつかこの、「東京島」が小国家になる日がくるんじゃないかと・・・そんなことを考えさせられるラストでした。

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Date:2010/09/28
Trackback:0
Comment:7
Thema:読んだ本。
Janre:本・雑誌

Comment

*

ああ、これは桐野夏生の作品なんですね?
なんとなく納得。こんな大胆なプロット、立ててしまいそうですね。
私は映画の簡単な紹介だけ見たんですが、やっぱり秋沙さんと同じような感想を持ちました。

なんというか、自分がヒロインだったら少なからず優越感って持つんだろうな~って。
そんな状況は、人間を本能だけの野生動物にしちゃうんでしょうか。
いや、もしかしたら、素晴らしい理性が働いて、種の保存のしがらみに勝つんじゃないだろうか・・・とか。
想像でしかないですね。
そして、その想像が、この作品なんですよね。
で・・どうなったんでしょう・・・(読め!)

あきささんのレビューシリーズ、楽しみにしてます♪
2010/09/28 【lime】 URL #GCA3nAmE [編集] 

* limeさんへ♪

桐野夏生、初めて読みました~。
男性的な文章を書く人ですね~。名前もどちらだかわからないし、最初は男性だと信じきってましたよ(^^;
でも、やっぱり、「清子」という女性の描き方が、女性ならではですね。

清子の豹変振りがすごいんですよ。
女って・・・こうなんでしょうかね(^^;
解説(佐々木毅)にもありました。
『清子の変化・・・それはほとんど人格がかわってしまったかにさえ思えるほどの甚大なものだが(中略)異様な変化と言えるが、しかしそれは彼女が特別な存在であるからではなく、いわば条件さえ揃えば誰にでも起こりえることなのだ。それは実のところ、すべての「女性」が潜在させている「異様」さなのだと、桐野夏生は言いたいのだと思う。』
2010/09/28 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* こんにちは^^

「東京島」
今公開中なんですよね??
木村多江さんが主演してるとは知ってましたが、普段の彼女のイメージからはかけ離れた感じ。
でも彼女が演じる役って、どこか「したたかさ」を秘めた女性が多くないですか?
もしかして今回の抜擢は、そんな彼女の演じて来た役処が反映したのかも・・・と、秋沙さんのレビューを読んで思いました。

「人間の愚かしさ」が剥き出しになってる・・・・・

何とも言えない後味ですね・・・・。
読んでみたくなりました。
私も秋沙さん同様、男性の方のご意見も聞いてみたいです。
2010/09/29 【】 URL #9dnUgMTg [編集] 

* 今晩は~

いつも少し覘いてはどこから読もうかと迷い、帰っていく始末でして。小説系は読み出すと途中で止められなくなっちゃうし…。
そんなわけで[小説以外のたわごと]から読ませて頂きました。limeさん情報と秋沙さん情報に食い付いた銀さんです。笑
最近映画のレイトショーがマイブームで、[東京島]映画面白そうとチェックはしてたのですがちょっと恐い。
秋沙さんのレビュー、興味をそそりますね。本から入ればいいのか、なんてことを思いました。(私にとっては新しい発見です。)
2010/10/03 【】 URL #41q05U9. [編集] 

* 蘭さんへ♪

レス、遅くなりまして本当にすみません。

そうなんですよね、もう公開してるはず。
木村多江さんって、どこか薄幸な女性の役なんかが多かった気がしますけれど、この主人公の強さをどんなふうに演じるのかすごく興味があります。
でもきっと、素晴らしい女優さんだから、鬼気迫る演技を見せてくれるんだろうな~。

「人間の愚かしさ」がむき出し、というのは私個人の感想ですので、もしかしたら読む方によっては別の感想を持つかもしれないです。
もちろん、愚かしさだけじゃないんですよ。
こうやって人間ってコミュニティを作っていくのかな・・・というのも考えさせられるところです。

男性の意見、聞いてみたいですよね。
残念ながら私のブログの読者様である男性陣は、まだこのお話を知らないようで反応がありません(^^;
2010/10/07 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* 銀さんへ♪

いつもお気遣いありがとうございます♪
それなのにレスが遅くなってしまってごめんなさい。

あ、limeさんがおっしゃる私についての情報は、話半分で聞いて(読んで)おいてくださいませ。いや、半分も信じなくていいかも(笑)

私も、レイトショーとまではいきませんが、一人で映画を見るのが最近のマイブームです。
もちろん、趣味の合う友達と見てわいわい言いたい作品もたくさんあるんですが。
東京島、もしも見に行ったらぜひとも感想を聞かせてくださいね。

あ、本から入ることってあんまり銀さんは無いですか?
最近は、原作と映画とタイアップして売り出すことが多いですよね。
(私、仕事柄本屋にちょこちょこ行くので、目に付くのかもしれません)

私の場合、必ず原作が先か映画が先か、と悩んでしまうんです。
でも・・・原作が先だと映画にがっかりしてしまうことも多いかな。
でも、原作と映画があまりに違うイメージで、それぞれべつものとして解釈してしまうこともあります。

けれど、好きな役者さんが映画に出ていたりすると、その役者さんがどう演じているのかを想像しながら先に原作を読むのもまた一興です。

2010/10/07 【秋沙 】 URL #mQop/nM. [編集] 

* 秋沙さんのレビュー、グッドです

こんにちは。度々失礼します。
あくまで私個人のイメージですが、『東京島』は異性とは見づらいなあ、なんて。(>_<)女性同士で見ると気楽かも。

最近は確かに原作と映画とタイアップや、小説やコミックの映画化が多いですね。
秋沙さん同様、私も原作が先だと映画にがっかりとかあります。
原作と映画があまりにイメージが違うとかあって、下手に原作に手が出せなくなってしまいました。
『べつものとして』と言う気持ち、とても分かります。

最近はすぐに『ベストセラーが映画化』するので、本はそっちのけで、手っ取り早く映画に行ってしまうことが多いです。
でも秋沙さんのレビューは本への興味をそそりますね。
これから参考にさせてもらいます。
2010/10/10 【】 URL #41q05U9. [編集] 

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